Excelでは、SUMなどの関数を使えることが大きな特徴ですが、他にもマクロというとても便利な機能が存在します。
今回は、ExcelにおけるマクロとVBAについてです。
マクロ
マクロはExcelにおいて使用頻度の高い操作(よく繰り返し使用する操作)を記録・プログラミングしておき、必要な時に簡単に実行できるようにする機能のことです。
Excelで同じ作業を繰り返しするようなことがあった場合、それをマクロとして準備しておけば、マクロを実行するだけで作業が完了できます。
例えば、Excelのデータを上書き保存して、そのシートの内容をPDFに保存して、A1セルに入力されている数字の枚数だけ印刷するというような作業をたくさんしなければならない場合は、この作業をマクロとして登録しておけば、ワンクリックで一連の作業ができてしまいます。
ここではイメージをつかんでもらうために上記のような例を挙げましたが、マクロは使い方次第であらゆることが可能になるとても役に立つ機能です。
Excelにおけるマクロの作成方法は2つあります。
ひとつは、マクロの記録という機能を使ってマクロを作成する方法。もうひとつは、VBAというプログラミング言語を使ってマクロを作成する方法。この2つです。
VBA
VBA(Visual Basic For Applications)はマイクロソフトが開発したOfficeシリーズに搭載されているプログラミング言語です。
マクロを使うための準備
Excelのデフォルト設定では、マクロを使うタブがないため、まずはマクロを使えるように準備をしましょう。
左上の「ファイル」をクリックして、「オプション」をクリックします。すると、Excelのオプションという画面が出てくるので、リボンのユーザー設定を選択します。
図1の画面が出てくると思うので、メインタブの部分の開発というところにチェックを入れましょう。

図1:開発タブの表示設定
あとはOKボタンを押して完了です。
図2のようにExcelのタブに開発が出てきたと思います。

図2:開発タブ
実際にマクロを使ってみる
まずはマクロの記録という機能を使って簡単なマクロを作ってみます。
マクロの記録をクリックして次の作業を行います。すると、図3のような画面が出てくると思います。

図3:マクロの記録
ここでは、マクロの名前とマクロのショートカットを設定します。
- A1をクリック
- A1に1を入力
- B1をクリック
- B1に2を入力
- C1に=A1+B1を入力
- A1からC1を選択
上記の作業を行ったら記録終了を押します。これで一連の流れがマクロとして記録されました。
開発タブのマクロをクリックしてみましょう。そこで先ほど記録したマクロを実行してみましょう。図4のように画面のおいて実行をクリックします。記録した内容が実行されるはずです。

図4:マクロ
さて、マクロの中身はどうなっているのでしょうか。再び、開発タブのマクロをクリックして、先ほど作成したマクロを選択した状態で編集をクリックします。(図4の編集ボタン)
クリックをすると下記のような記述がが表示されるはずです。これはは上記で行った作業をVBAというプログラミング言語で書いたものになります。
Sub Macro1() ' ' Macro1 Macro '' Range("A1").Select ActiveCell.FormulaR1C1 = "1" Range("B1").Select ActiveCell.FormulaR1C1 = "2" Range("C1").Select ActiveCell.FormulaR1C1 = "=RC[-2]+RC[-1]" Range("A1:C1").Select End Sub
このようにマクロの記録機能を使えば、VBAを勉強していなくてもマクロを作成することができます。
コメント